健康への意識を高めよ

世にあふれる情報に惑わされないことが大事です

重要性な機能的ヘルスリテラシー

リテラシーとは、文字の読み書きの能力のことです。
現代を生きる人に必要な能力として、情報リテラシーが挙げられます。
溢れる情報の中から自分に必要な正確で信頼に足る情報を見つけ出して正しく理解し、評価して意思決定を行い利用する力です。
ヘルスリテラシーとは、健康情報に関する情報リテラシーのことです。
身近な人が病に倒れる姿を見て健康を意識するのではなく、常日頃から自分の健康を管理する能力と言い換えることもできます。

ドン・ナットビームによれば、ヘルスリテラシーには機能的ヘルスリテラシー、相互作用的ヘルスリテラシー、批判的ヘルスリテラシーの3つの段階があるということです。
このうち最も基本的かつ重要なのが、機能的ヘルスリテラシーです。
機能的ヘルスリテラシーは、健康情報にアクセスして理解する能力のことです。
機能的ヘルスリテラシーが低いことが、健康に様々な影響を与えることが分かっています。
機能的ヘルスリテラシーが低い人は病気や薬、治療に関する知識がなく、ラベルやメッセージの意味が読みとれません。
予防サービスを利用しないので、病気の最初の兆候に気づくこともできません。
病気の管理ができず、医療の専門家に自分の心配を伝えられないなどのことから死亡率も高くなっています。

現在ヘルスリテラシー向上のためのとり組みとして利用されているのが、マーケティングの手法です。
相手の好みや価値観、ニーズなどに合わせて対象を分け、情報の内容や伝え方を変えてより伝わりやすくするための努力が進められています。
看護師によるコミュニケーションの取り方にも工夫が必要になってきているのです。